同じ消化器官である胃や大腸に比べ、取り上げられる機会が少ない小腸。

一体どんな働きをしているのか、すぐに説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか?

また、知られていないだけで小腸にも気をつけたい病気があるので、初期症状や治療法についても知っておくべきです。

今回、小腸の働きや気をつけたい病気についてまとめていきます。

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小腸の働きは?

小腸は長さが6メートル以上もある筋肉の管で、消化管の約80%を占めています。

上から順番に十二指腸、空腸、回腸に分かれていて、胃や大腸と同じように消化・吸収を役割としています。

食べたものは初めに胃で消化されてドロドロになり、その後、消化物が小腸内を通過するときに栄養が吸収されていきます。

 

小腸には身体に必要なものといらないものを識別する免疫システムがあり、身体に必要な栄養だけを吸収します。

そして、吸収が終わった後の残りカスが大腸に行き、便として排出されるのです。

小腸の免疫システムも、腸内細菌(善玉菌や悪玉菌)の数によって精度が高まり、常に善玉菌を優位な状態にしておくことで、より正常に機能します。

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小腸で気をつけておきたい病気

胃や大腸は“がん”をはじめ、色々な病気にかかりやすい臓器ですが、小腸にも気を付けるべき病気がいくつかあります。

 

腸閉塞(イレウス)

腸閉塞とは、食べ物や消化液の働きが悪くなることで腸が詰まった状態のことをいい、小腸で発症することもあります。

腸が張るため強烈な腹痛が起きたり、小腸が詰まるので胃から流れた内容物が逆流し、吐き気や嘔吐をもよおします。

腸閉塞の原因は腸管内が塞がる「機械的閉鎖」、腸の動きが低下する「機能的閉鎖」(麻痺性腸閉塞)の2つがあります。

 

機械的閉鎖

開腹手術やヘルニアなどによる肌の癒着が原因でねじれ・折り曲がりが生じたり、腫瘍によって腸が塞がることもあります。

完全に腸が塞がってしまった場合は便秘、部分的に塞がっている状態の時は下痢が起きる場合もあります。

 

機能的閉鎖(麻痺性腸閉塞)

腸の形・位置は正常ですが、薬の副作用や手術の影響による筋力低下から小腸の働きが悪くなり、消化された食べ物が肛門へ移動できない状態をいいます。

機能的閉鎖は便秘や下痢・腹痛の他、発熱などの初期症状があります。

 

治療については、

  • 食事を禁止し、補液で水と電解質を補い脱水症状を防いだり、菌の感染防止のため抗生物質を使用しながら回復を待つ
  • チューブを鼻から腸まで通し、詰まっているガスや内容物を外に排出する

といった保存療法を行います。

 

ただ、効果がない場合や腸閉塞を繰り返す場合は、腸管のねじれを修正したり、腫瘍や異物の除去、腸管の一部の切除などの手術を行います。

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クローン病

クローン病は、口から肛門までの消化管に炎症や潰瘍などができる病気で、特に回盲部(小腸と大腸が繋がっている部分)によく見られます。

中高年の発症は稀で、主に10~20代、女性よりも男性の方がかかりやすい病気といわれています。

クローン病は厚生労働省の特定疾患に指定される難病です。

原因は細菌やウイルス、遺伝、食事などの生活習慣が関係しているといわれていますが、はっきりとは解明されていません。

 

主な初期症状は、2週間以上続く下痢、下血、発熱、体重減少などですが、目や皮膚、関節などに炎症が出る場合もあります。

クローン病は症状が人によって全然違うので、「風邪の後、下痢だけ治らないので病院に行くとクローン病と診断された」なんてケースもあるようです。

根本的な治療法がなく、症状が良くなったり悪くなったりを繰り返す病気なので、炎症や免疫を抑える薬、ホルモン剤などを使用して継続的に治療する必要があります。

 

まとめ

小腸は消化器官のほとんどを占める長い臓器で、胃で消化されて送られてきた食べ物の栄養を吸収しています。

生きていくためには必要不可欠な大切な臓器ですが、小腸の働きが鈍くなったり炎症や潰瘍ができると恐ろしい病気に繋がります。

腸閉塞は赤ちゃんでも発症する病気なので、兆候が見られた場合は早めに病院に行くようにしてください。

また、クローン病は早期発見が大切なので初期症状を見逃さないようにして、少しでも異変を感じた時は素早く専門医を受診するようにしましょう。

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